【部活動紹介】野球部編

【基本情報】


【特 色



基町高校受験を考えている中学生の皆さんへ

基町高校野球部は…

広島市立基町高等学校野球部
監督 平田 顕久

 基町高校野球部は、「野球を楽しむ」ことを第一義に考えている野球部です。
 ただ、「野球を楽しむ」ことは、適当にやる、いい加減にやるということではありません。むしろ、楽しむためには「努力」が不可欠です。当然、努力の過程では「辛い」「苦しい」ことも必要になります。上手になるための野球自体のトレーニングの辛さ、苦しさもありますが、むしろ進学校の生徒として、学習活動と両立する辛さ、苦しさの方が大きいかもしれません。それでも、野球が大好きな生徒たちが、学習と野球を両立させ、少しずつ野球の技量を高めながら、精一杯高校野球を楽しんでいるのが「基町高校野球部」です。
 私は、最もおもしろいスポーツが野球だと考えています。そのおもしろさは、運に左右される要素があること、考える要素や工夫できる要素がたくさんあること、その結果、個々の選手の力の差が勝敗に直結しないことから生まれていると思います。
「運に左右される要素」の代表はイレギュラーヒットですが、いい当たりも正面を突けばアウトですし、打ち損じも野手の間に落ちればヒット。風でホームランになることもあれば、逆に風で戻されて捕られることもあります。選手たちには、しばしば「3回奇跡が起こったら甲子園に行けるチームを目指す」と言っていますが、それもそういう野球の特性を踏まえてです。
 考える要素、工夫できる要素は、相手の選手との「駆け引き」、心理戦の場面が多いことによります。好投手を崩すために、セーフティーバントの構えをしたり、一塁走者が大きなリードを取ったり、好打者を抑えるために、超スローボールを投げたり。数え上げればきりがありませんが、強豪校に体力や野球の技量では劣る基町高校生には、「考える力」という武器があります。その武器を上手に使えば、強豪校にも勝てるはずです。
 3年前の第100回選手権大会の3回戦で、基町高校が如水館高校に勝つことができたのも、その典型的な形でした。
 「考える」のは試合だけではありません。日頃の練習から、自分の課題や週ごとの目標を自覚し、考えながら練習することを一人ひとりに求めています。毎日の練習では、監督から「展開案」を提示しますが、「案」なので、主将と副将、投手、捕手、内野手、外野手の各ポジションのリーダーが、状況に応じて、変更しながら練習を行っています。また、それぞれの選手が、攻撃練習の中でもバントにより多くの時間を費やしたり、守備練習を重点的に行ったりと、課題に応じて、メニューを取捨選択しています。やらされる練習ではなく、選手自身が必要だと感じる練習を主体的に行えてこそ、野球は上手になると考えています。
 時間、施設、条件と、制限は多く、活動環境としては県下でも屈指の厳しさでしょう。しかし、高校野球を精一杯楽しもうという姿勢では、ほかのどこにも負けないという自負があります。
 基町高校野球部に魅力を感じて、それを励みに勉強を頑張ろうと思う中学生が一人でも増えてくれることが、野球部参与としての願いです。
 来年4月、多くの新入部員が、高校野球を精一杯楽しみたいという強い気持ちを持って、基町高校野球部のドアを叩いてくれる日を楽しみに待っています。